やってみなくちゃわからない!ホソノ

これまでの大科学実験

実験03 コップは力持ち

水を満たしたコップに蓋をして、逆さにしても水が落ちないのは、大気の力だ。直径16㎝のコップで、120kgの力士を吊り上げることが出来るか実験で検証する。

コラム今回の実験 「コップは力持ち」

 水を入れたコップに紙やゴム板でふたをすると、ひっくり返してもふたが落ちない──不思議ですよね。番組では空気の力(大気圧)と説明していますが、もう少しお話しましょう。

大気圧は「空気が押す力」のこと。私たちはふだん、いつも空気に囲まれた状態で生活しているので、空気の重さを意識(いしき)することはまずありません。ですが、空気は空の上の方までずーっと続いているので、実際にはそれなりの重さが私たちの身体にかかっています。親指の爪の上に空気の柱が乗っていると想像してみて下さい。空気はとても軽いですが、その柱はとても長いので、ちゃんと重さがあります。爪の面積を1平方センチメートルとすると、空気の柱はだいたい1kgくらいです(山の上ではもっと軽くなります。分かりますよね? 山の高さの分、空気の柱が短くなるからです)。

空気はつながっているので、上からも下からも押してきます。ひっくり返したコップの実験では、紙やゴム板のふたをはさんで、水の重さで下向けにかかる力と、上に押している空気の力では、空気の力が勝っています。周りの空気をなくしてしまうと、ふたが落ちるのもこれで分かりますね。

ふたをほんの少しめくるようにして、隙間(すきま)から中に空気が入るようにすると、ふたはすぐに落ちてきます。お相撲(すもう)さんをつるす『大科学実験』では、すきまができないように真っ直ぐ下に引っ張っています。でも、何度か失敗して、お相撲さんは水をかぶったそうですよ!

下のページに番組制作ウラ話を書いています。こちらも、ぜひどうぞ!

詫摩雅子/元 日経サイエンス編集部
日経サイエンスブログ

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