やってみなくちゃわからない!ホソノ

これまでの大科学実験

実験06「リンゴは動きたくない!?」

およそ10m四方の巨大テーブクロス引きに、時速140kmで走るレーシングカーを使って挑戦する。

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※番組の配信は2014年3月31日をもって終了しました

コラム今回の実験 「リンゴは動きたくない!?」

 「止まっている物はその場に止まり続ける」──番組の最後に説明された「慣性(かんせい)の法則」が今回のテーマです。この説明には、ちょっとした省略があります。それは「押したり、引いたりしなければ」という条件です(科学の世界では「外から力を加えない限り」などと表現します)。

 今回の『大科学実験』は「引っ張る」が何度も出てきましたが、引っ張っているのはあくまでもテーブルクロス。その上の食器やリンゴは押されも引かれもしていません。なので、最初の場所からあまり動きません。

 失敗したテーブルクロス引きでは、スピードが遅すぎて、食器とクロスの間に働く摩擦(まさつ)の影響を受けてしまい、一緒になって動いてしまいました。

 たくさんのコップを一度に運ぶときには、お盆を使いますよね。このとき、お盆とコップとの間に摩擦が働いています。だから、1つ1つのコップに力を加えなくても、お盆を動かす(運ぶ)だけで一緒にコップを動かすことができます。摩擦の大きさは、ツルツルした表面は小さくなり、ざらざらしていたり、ゴムのような素材では大きくなります。最近では、乗せたものが動かないように、わざと摩擦が大きくなるような加工をしたお盆もよく見かけます。

 さて、慣性の法則に戻りましょう。この法則は止まっている(速度がゼロの)物だけでなく、動いている物にもあてはまります。動いている物は、力を加えない限り、動いたままです。大きなボールを受け止めるには、踏ん張らないと自分が飛ばされてしまいます。あれは動いているボールを止めるのに力がいるからです。

 でも、ボールはそのままにしていると、だんだんゆっくりになり、落ちて転がり、やがて止まります。慣性の法則から外れているのでしょうか? いいえ、そうではありません。落ちるのは地球の重力という力が働いているから。ゆっくりになって止まるのは、空気や地面との摩擦力が働くからです。空気も重力もない宇宙空間では、動いている物は何かにぶつかるまでそのままずっーと動き続けます。ちょっと不思議な感じがしますね。

詫摩雅子/元 日経サイエンス編集部
日経サイエンスブログ

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