やってみなくちゃわからない!ホソノ

これまでの大科学実験

実験12「高速スピンの謎」

華麗に宙を舞う空中バレエ。よく見ると、手や足を広げたときには回転が遅くなり、縮めると回転が速くなっている。
どのような原理が働いているのだろうか?

ご使用のブラウザ環境では、本コンテンツが正しく表示できない可能性があります。

1.JavaScriptが無効になっている場合は、ブラウザのJavaScriptを有効にしてください。

2.最新のAdobe Flash Playerをインストールしてください。

※番組の配信は2014年3月31日をもって終了しました

コラム今回の実験 「高速スピンの謎」

 番組はじめの空中バレエでは、足を回転の中心軸(ちゅうしんじく)にそうようにまっすぐにのばしていると高速で回転し、足を広げると遅くなりました。みなさんはフィギュアスケートのスピンもなじみがあるかもしれませんね。スケートでは、うでを横にのばしたり、真上にあげたりすると速さが変わります。空中バレエもスケートも回転の速さが変わるひみつは同じです。

 今回の大実験では、回転する大きな円形のわくにMichiru(ミチル)さんたちパフォーマー4人がすわり、中心に向かって布(ぬの)ロープを登っていきました。円のふちにすわっているときと、みんなが中心に集まったときでは、回転の速さが変わることをたしかめる実験です。

 最初は、上まで登ったところで4人がうでを組むのを最後の決めポーズにする予定でしたが、結局は、頭を内側にそらすポーズに変更(へんこう)しました。うでを組むのはタイミング合わせがむずかしかったからですが、それだけならば、例えば、手をふるポーズでもいいはずです。頭を内側にそらすポーズにしたのはなぜでしょう?

 うでを組む」ポーズには、お互(たが)いにぐいっと体を引き寄せ合うことで、みんなの体を回転の中心により近づけることができるという利点(りてん)がありました。これをやめて、次に考えられたのが「頭を内側にそらす」ポーズです。パフォーマーはロープにしっかりとつかまっていなければなりませんから、ロープより内側によせられる部分は、かたうでや頭くらいしかありません。頭の方がかたうでよりも重いですし、体をそらせば上半身(じょうはんしん)全体を中心の方へよせることもできます。

みんなの体重が、中心に近づけば近づくほど、回転は速くなります。そこで、最後の決めは「手をふる」ポーズよりも、みんなの体重をより多く中心に集めることができる「頭を内側にそらす」ポーズの方がいいんですね。

 ところで、円形のわくを作る工場で練習をしていたときに、パフォーマーの1人がバランスをくずしていましたね。「回っているときはバランスを取るのがむずかしい」とナレーションが入りましたが、なぜだかわかりますか?

 これは、回転しているものには「遠心力(えんしんりょく)」がはたらくからです。中心から遠い方へとかかる力、つまり外向けにかかる力です。ロープを登らずにすわっているときも、4人はしっかりうでをロープにまき付けています。なんにもつかまらずに、ただすわっているだけだと、回ったときにはじき飛ばされるように外側に落ちてしまうからです。Michiru(ミチル)さんたちは、重力にだけでなく、外側に向けてかかる遠心力にもさからいながら、中心に向かって登っていったのです。見た目はとても華麗(かれい)なのに、すごいですね!

 下記のサイトに制作ウラ話をのせています。こちらもぜひどうぞ!

詫摩雅子/元 日経サイエンス編集部
日経サイエンスブログ

Page Top