やってみなくちゃわからない!ホソノ

これまでの大科学実験

実験25「氷でたき火」

晴れた日に、虫メガネで太陽の光を集めると、紙を燃やすことができる。大きな氷をレンズの形に削ったら、ガラスのレンズと同じように、火を起こすことができるだろうか。

※番組の配信は2014年3月31日をもって終了しました

コラム今回の実験 「氷でたき火」

 今回は氷でレンズを作り、太陽光(たいようこう)を集めて火をつけようという大実験です。冷たい氷で熱い火を起こすことができるのでしょうか?

 レンズで太陽の光を集める実験は、みなさんもやったことがありますよね?レンズを大きくすればするほどたくさんの光を集めることができます。大実験の1回目は氷に細かなヒビがたくさん入り、だんだん透明(とうめい)ではなくなってしまいました。これではレンズの役目(やくめ)を果(は)たしてくれません。最後には氷が割(わ)れてしまいました。

 なぜ、ヒビが入ったのか、気になりますよね?ふだんから氷を使っている氷屋さんや氷の彫刻師(ちょうこくし)さんによると、太陽の光が当たるとヒビが入るのだそうです。なぜそうなるのでしょう? ちょっと難しいのですが、紹介しましょう。 氷は冷凍庫(れいとうこ)に入れておかないと、どんどんとけていきますが、その場合は外側からとけていきます。ですが、あのくらいの大きな氷の場合、太陽光があたると内側がとけてしまうことがあるのだそうです。

 氷は透明ですから、太陽の光は中を通っていきます。ですが、よく見ると氷にもちゃんと影(かげ)ができています。ということは、太陽光は全部が氷の中を通るわけではなく、反射(はんしゃ)したり、吸収(きゅうしゅう)されたりしていることになります。

 普通(ふつう)の物でしたら、光の反射や吸収は、その物の表面(ひょうめん)で起きるのですが、氷は透明なので、光は氷の中まで入っていきます。そして、中に入った光の一部は外側に出る前に吸収されることがあります。その光を吸収した部分はとけやすくなります。

 とけた部分が広がるときには、そこが凍(こお)った道筋(みちすじ)と逆のルートをたどってとけていきます。氷ができるときには、ちょうど霜柱(しもばしら)ができるときのように線状(せんじょう)にのびていきます。なので、内側からとけるときも線のようにとけていき、それがヒビのように見えるわけです。

 氷を太陽に当てるとヒビが入るなんて、番組スタッフも私もまったく知りませんでした。ですが、氷屋さんや氷の彫刻師さんはちゃんとご存じでした。さすがですね!

 下記のサイトに制作ウラ話をのせています。こちらもぜひどうぞ!

詫摩雅子/元 日経サイエンス編集部
日経サイエンスブログ

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