やってみなくちゃわからない!ホソノ

これまでの大科学実験

実験31「空とぶじゅうたん」

磁石は、違う極を向かい合わせるとくっつきあい、同じ極だと反発する。この反発する力を使って、じゅうたんに乗った人を浮かせることができるだろうか?

コラム今回の実験 「空とぶじゅうたん」

 今回の主役は磁石。実験14「忍者になろう」にも磁石は登場しましたが、あちらは電気を流しているときだけ磁石になる「電磁石」というタイプ。今回のは「永久磁石」といって、常に磁石としての性質を持ち続けるタイプです。皆さんが磁石と聞いてまず思い浮かべるのは、このタイプですよね。使い道として、まず思い浮かべるのは冷蔵庫のドアなどにメモを貼っておくマグネットや方位磁石でしょうか。ほかに、思いつきますか?

 実験27「なわとび発電」でモーターを分解したら、中からコイルと磁石が出てきたのを覚えていますか? 電化製品の中にはまず磁石(電磁石を含む)が使われているといっていいほど、あちこちに使われています。皆さんはこの画面をパソコンで見ていると思いますが、パソコンのハードディスクの心臓部にも磁石があります。磁石は現代文明を支えているといってもいいかもしれません。

 じゅうたんを浮かべる磁石として、2つの種類が出てきました。最初に出てきたのはごく一般的なものでフェライト磁石といいます。見事、子どもと大人を載せるのに成功したのはネオジム磁石。現在、実用化されている永久磁石としては最強のものです。

 永久磁石には、いくつかのタイプがありますが、その開発の歴史では日本人が大いに活躍しています。100年ほど前に、初めて磁石を目的とした合金を作ったのも、粉を焼き固めてつくるフェライト系磁石を開発したのも日本人です。そして、最強のネオジム磁石の開発者も日本人!

 番組の中では、板に磁石を貼り付ける作業の大変さについて、個数とかかった時間だけで説明していましたが、実はそれだけではありません。あの貼り付けられた磁石、隣と微妙に列がずれていたりして、「もっときちんと並べればいいのに」と思いませんか? 実は、貼り付けようとすると、まわりの磁石からの力を受けて、ぴょんぴょん磁石が跳ねてしまうのだとか。

 さらに、ネオジム磁石では、強力さゆえの苦労が。NHKでは出入り口に駅の自動改札のようなものがあって、そこにカード(職員証や来館者証)を当てて出入りします。建物内にいるときには、必ずこのカードを首からぶら下げることになっているのですが、ネオジム磁石を貼った板にうっかり近寄ると、カードはことごとく使えなくなったそうです。

 最強を誇るネオジム磁石も、番組の最後では重さに耐えかねて落ち、側面どうしでくっついてしまいました。強力な磁石は引っ張るだけではなかなか剥がれませんが、ねじるようにして横に滑らせると比較的簡単に剥がれます。でも、あれは、どうやって剥がすのでしょうね?

詫摩雅子/日本科学未来館

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